診療内容

ものもらい

「ものもらい」は始めは瞼が痒く、次第に赤く腫れて痛みを伴う症状を引き起こします。地方によっては「めばちこ」、「めばち」などの呼び方をされています。麦粒腫(ばくりゅうしゅ)と霰粒腫(さんりゅうしゅ)という2種類を総じてものもらいと呼ばれています。同じ名前ですがそれぞれ原因、症状、治療法が異なります。一般的な「ものもらい」は麦粒腫です。原因はまぶたの淵の脂腺が細菌感染を起こすためです。細菌は主に黄色ブドウ球菌です。マブタの不衛生、汚れたコンタクトレンズの使用、体調不良などが原因で感染を起こします。ほとんどはマブタの外側にできるのですが、内側にできるときもあり内側麦粒腫はかなりの痛みがあります。抗生物質の入った目薬・塗り薬や飲み薬を適切に使用すれば2~3日で症状が軽くなり、4~5日で治ります。ある程度、大きくなってしまったものは切開して膿を出します。

 

もう一つの霰粒腫はマブタの中にやや硬めのできものができます。原因は目の表面に脂を出すマイボーム腺が、偶然つまる事によってできます。行き場を無くし溜まった脂が組織を押し広げ炎症を起こして「ものもらい」ができます。霰粒腫は細菌感染が原因ではないので無菌ですので人にうつしてしまう事はありません。治療方法はバイ菌がはいると症状が悪化するので、バイ菌を抑える薬を使用して自然治癒を目指す方法と、トリクロムシンという副腎皮質ホルモンを注射してもらう方法と、摘出手術の3つがあります。薬を使って自然治癒を目指すのは一番楽な治療方法ですが確実性は低いようです。患部にトリクロムシンを注射すると注射したその日から快方に向かいます。ちょっと芯は残ってしまいますが8割を超えるかなりの高確率で治癒します。手術で中身をだしてしまうのは最も確実に治癒します。術後は一週間ほど切開したことによる腫れが残りますが根本から治すことができます。いずれの治療方法を選択するにしても診断を受けてよく相談しましょう。

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